雷句誠の今日このごろ


(株)小学館を提訴。
2008/06/06 20:40

平成20年6月6日午後1時 提訴
平成20年(ワ)15321号東京地方裁判所民事第7部担当 受付年月日 平成20年6月6日
こんばんは、雷句誠です。
もうニュースなどを見て、知った方もいると思います。
上記の時間に(株)小学館に対し、紛失したカラー原稿、5枚の損害賠償を請求する訴訟を起こしました。
無くされたカラー原稿は下記記載の5点です。
この訴訟に関して、自分の言いたい事は「陳述書」として、裁判所に提出。
この自分が書いた「陳述書」にこの裁判にいたる理由が全て詰まっています。
小学館が提示した紛失したカラー原稿の賠償金の金額を見て、今回のこの訴訟を踏み切りました。
私は以下に記載する「陳述書」にて、編集者など、個人名を記載しています。
理由はこの文章の内容を明確にするため、(株)小学館の中にも真面目な良い社員はいます。その人たちを巻き込まない様にするためです。そして、裁判は「公開」が基本の世界です。
裁判所に提出したそのままの文を記載いたします。
なお、私も滅多な事ではこういう公の文章にて個人名を出して非難すると言う事はいたしません。きっと些細な事でそう何度も個人名を出して非難していては、友人さえいなくなってしまいます。
こういう公の文章で名前を出すという事はよっぽどの被害がでているか、名前を出さなければどうしようもない状況とお考えください。
この点に関しましてはご理解をお願いします。
そして、これから記載する「陳述書」。長いです・・・A4で12ページあります。
その後に小野智彦弁護士さん(この日記の横にリンクがあります。とても協力してくださいました。これからもよろしくお願いします。)が作ってくれた「訴状」もあります。こちらはA4で8ページ程になります。
もし、ご興味のある方は時間にゆとりを持ってお読みください。

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 陳   述   書

1 この提訴に至るまで。
(1)「あまりにも編集者、出版社と言う物が漫画家を馬鹿にし始めた。」これが訴訟へと動いた動機です。
(株)小学館、週刊少年サンデー編集部が私、雷句誠の漫画「金色のガッシュ!!」のカラー原稿を5枚紛失。そのカラー原稿に対する小学館側がだした賠償金の金額をみて、訴訟を決意しました。
賠償金の金額は原稿料の3倍でした。
私のカラー原稿の原稿料が1枚17,000円×3で51,000円。
そのうちの一枚はカット扱いとされ、1枚10,000円×3で30,000円。
51,000×4(枚)+30,000円=234,000円が賠償金。
その金額に何故か「補償金」と言うのが付き、その金額が266,000円
合計500,000円が小学館の出した、紛失したカラー原稿に対する金額です。
(2)単純計算で1枚10万円。白黒原稿ではなく、カラー原稿で10万円です。しかもこの計算式で怖いのは「賠償金」と、「補償金」に別れている事です。「補償金」って、何なんでしょう?辞書での直訳では補償=「損失などの埋め合わせ」である。普通、それも含めて賠償金と言うのではなかろうか?
(3)賠償金だけなら原稿料の3倍、カラー原稿で、です。補足として書きますが、カラー原稿は普通の白黒原稿よりもとても時間がかかります。白黒原稿が1枚仕上げまでスタッフを使っても平均約3時間、カラー原稿は最低10時間はかかります。時間だけでも3倍はかかる。中にはカラーをあまり描き込まず、もっと速く上げる作家さんもいます。しかし、2倍以上の時間はかかってると思います。
だとすると、今回の「カラー原稿」の場合ではなく、「白黒原稿」の賠償金は1.5倍。もしかしたら1倍、即ち、もう一度原稿料と同額の金額を渡して事を済まそうとしているのです。
(4)そこで一番怖いのは編集者が漫画の原稿と言う物をぞんざいに扱い始め、「どうせ紛失したって、原稿料払い直せば事は済むんだろ?」と、思われ始める事です。
漫画の原稿と言うのは、漫画雑誌の編集者にとってももっと貴重に扱われていたはず。それがここまで酷い扱いになっては行けないのです。
もし私がこの金額で了承の判を押してしまったら、これより先、白黒原稿なら約1倍の金額で全ての賠償金が設定されてしまう。
自分の白黒原稿は1ページ13,000円、そして、自分より先の漫画家には「補償金」と言う、意味の分からないお金が消え去り、いわゆる賠償金約1倍のお金、すなわち13,000円のみになる可能性は大きい、さらに自分より若い新人の漫画家は、「雷句誠がこの金額で納得して、君が文句を言うのはおかしいだろ?」 と、何も言えなくしてしまう事も出来るのです。それだけは絶対に防がなくては行けません。
(5)「どうせ紛失したって、原稿料払い直せば事は済むんだろ?」
この台詞、「そんな事を言う編集はいない!」と、思う人もいるかも知れません。しかし、今のサンデー編集部ならば、あり得ない話でありません。そこまで、私達漫画家は仕事相手としての対等な付き合いをされていないのです。
2 少年サンデー編集部の実態
(1)本来、漫画家と、編集者(出版社)は、対等の付き合い、フィフティーフィフティーの関係でした。全没(始めから全てやり直し)が出たら、編集さんは深夜でも自宅のFAXで直しのネームを受け取り、すぐにチェックをし、原稿に取りかかれるようにする。そして直しを出すにしても、その先に漫画が面白くなるような展開を話し合う、漫画家を納得させて、漫画家も面白くするために努力する。もちろんお互いを仕事相手としても見ています。しかし、その関係はもうサンデー編集部にはありません。少なくとも、私、雷句誠においてはそんな関係はありません。
(2)私、雷句誠の漫画「金色のガッシュ!!」の最初の担当畭俊之氏はまだ、「仕事」をしていました。確かに厳しく、悪口も多く、ネームの全没もよくだしましたが、「仕事」はまだやっていました。
(3)2代目担当の村上正直氏も、最初は本当に非協力的でケンカ腰でしたが、私が一度怒りをぶつけてからは、しっかりと一緒にガッシュを作ってくれる人でした。
(4)3代目担当の袖崎友和氏からは、最初こそ良かったものの、そのうち遅刻が当たり前の状態、袖崎氏が決めた締め切りに必死になってカラー原稿を上げたら、その原稿は取りにこない。「なぜか?」を聞けば、「いつでもいいだろ」との返答、この人もまた仕事場で怒ってからやっと遅刻も直り、喧嘩を売る態度も消えました。
(5)4代目担当の高島雅氏にいたっては、担当替えの当日からニヤニヤした感じで私にガンをつけてきている。
「なぜ、替わる担当替わる担当、喧嘩を売ってくる必要があるのだ?」
そして高島雅氏から出た言葉は、「僕は編集部の中でも怖い編集といわれていてね。」「僕は冠茂と仲がよくってね。」
この冠茂氏と言う編集は後で詳しい事を書くが、あまり良い噂を聞かない編集者である。だから、なぜ、そんな事を初対面で言う必要があるのだ?!自分の担当は全て編集長から「雷句誠に喧嘩を売ってこい!」と命令されているのか?
ちなみにこの高島雅氏から、自宅のFAX番号は教えてもらっていない。聞いたら、「自宅のFAXは壊れている。」半年か1年経っても「まだFAXは壊れている。」もうここまでくればわかる。「自宅に仕事を持ち込むな。」との意思が。
この担当編集とはいろいろあり、右手の骨を折って、連載を休載したのもこの時期である。
(6)その次の担当(6代目)、飯塚洋介氏にいたっては、誤植を注意したらガンを付けてくる担当編集である。ミスを注意して逆ギレされては、もうどう仕事してよいのかもわからなくなる。そのうち、電話も会話が終わると、自分にわかるように受話器を叩き付ける様に切る。
(7)自分はいちいち細かい事を言ってるかもしれない。しかし、遅刻もこの電話の切り方も社会人ならば普通にできなければならない礼儀である。仕事相手に対してする行為ではない。
時間もギリギリで、精神的ストレスも高い週刊連載で、なぜ漫画家はこうも仕事相手とは思えない対応を受けるのか?
時には漫画家があまりにも締め切りを守らなかったり、雑誌としての人気がないのに我を張り面白くない展開を続けたり、など、雑誌や関係者に迷惑をかけていたら怒っても良いと思う。しかし、何の理由もなく漫画家に対して喧嘩を売る態度など、全く必要ない。
3 金色のガッシュ!!の連載を止めるに至った経緯
(1)私は右手の骨を折った時、2005年12月13日に「ファウード編終了後、後1年で金色のガッシュ!!の連載を終わらせてください。その後週刊少年サンデー、及び(株)小学館のお仕事を全てお断りさせてください」とのお願いをFAXにて送りました。
(補足として書きますが、「ファウード編」とは、その当時に描いていた「金色のガッシュ!!」の漫画の一編です。)次⇒

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